のれん分け制度と似たものでフランチャイズという独立・開業方法があります。私達の身近な物で言えば、コンビニエンストアがこれにあたります。では、コンビニを例にフランチャイズの仕組みについてご説明したいと思います。
まず、フランチャイズはチェーン店の一種です。これは本部と加盟店の二つの店舗で成り立っています。加盟店というのは主に私達の身近にあるコンビニエンスストアだと考えて下さい。この加盟店は本部へチャージという名目で、利益の一部を本部へ支払います。本部へ利益を支払う代わりとして、本部からは商品の仕入れルートの情報や看板の使用許可、経営のノウハウ、本部からの経営指導などを受ける事が出来ます。全国に各コンビニの配送センターがあるのはこの為です。
この仕組みを利用してコンビニエンスストアの数は急速に増えたのです。しかし、ここで注意が必要なのはあくまで本部と加盟店は異なる事業主であり、別の事業体であるということです。コンビニエンスストアを始めた方の事をオーナーさんと呼びますが、その土地やそのお店はそのオーナーさんのものであり、その人は実質的な経営者というわけです。コンビニエンスストアのオーナーさんの多くは、個人です。一般的に多いのが、元々個人の酒屋や商店を営んでいた方がコンビニエンスストアのオーナーさんに転業する事だそうです。また、脱サラや退職を機に新しく事業を立ち上げようとして、コンビニエンスストアのオーナーになる方もいらっしゃいます。 |