フランチャイズビジネスは、今や日本の産業の中核を担っています。駅周辺の主要な商業地にはコンビニエンスストア、レンタルDVDショップ、ドラッグストア、ファーストフードショップ、その他居酒屋や定食屋などの外食チェーン店、郵便局などあらゆる業種のフランチャイズ店を見る事が出来ます。
フランチャイズビジネスの中で外食チェーン店は指定卸業者や自社の食品おろし会社から食材を仕入れるため大量一括入荷が可能です。それを加工工場で加工して各店舗に配送しています。
こうした巨大な集配システムはそれまでの日本の流通形態を大きく変容させることになりました。つまり、フランチャイズによって中間流通業者の多くが統合され、中間コストをカットすることでその他の外食店よりも割安な価格でサービスを提供する事が出来るようになったのです。
また、地域の一等地のビルに大々的に看板を掲げ、多店舗展開を図る事で圧倒的な知名度を持ち、個人商店を廃業に追い込み更にフランチャイズへと飲み込んでいったのです。
家の近所の酒屋やタバコ屋がいつのまにかコンビニエンスストアになっていたり、個人経営だった定食屋がいつのまにかチェーン店の定食屋になっていたり、薬屋さんが大手のドラッグストアになっていたりというのを見かけた事は日本に住んでいれば誰でも経験した事がある日常的な光景だと思います。
こうしてフランチャイズビジネスは圧倒的な資本力と知名度をもって日本の産業を大きく様変わりさせたのです。しかし、個性的で地域色を色濃くだしていた馴染みの個人商店がフランチャイズ化されていくのには一抹の寂しさを感じてしまいます。時代の移り変わりを身にしみて感じます。 |