フランチャイズは一見すると数多くのメリットがあります。しかし、フランチャイズは完全にマニュアル化されたスキームによって運営されるため、特に個人でフランチャイジー(加盟店)となる場合には自分の資質やライフスタイルがそのマニュアルに向いていない場合、事業の継続が困難になる場合もあります。
特にコンビニエンスストアなどの場合は、在庫が発生するとその処理のためのコストがかかったり、売上げが伸びない店舗はすぐに見切られるという厳しい現実があります。
またサービスの平均化は、一見効率的なようですが消費者心理から見ると飽きやすいというデメリットがあります。
したがって常に目新しいイベントやサービスの提供にせまられ同業他社との激しい競争に巻き込まれる事になります。
こうした変化についていけずに廃業に追い込まれるフランチャイジーが少なくありません。またフランチャイズ化は地域の特色を奪っていきます。
つまり北海道から沖縄までどこに行っても同じ店の看板が同じように並んでいる。せっかく旅行に行っても旅行した気分にならないというデメリットもあります。このように地域の特色が失われる事をコピーシティ化現象といいます。
実はこのコピーシティ化現象が消費者心理に与える購買意欲の低下に大きな影響を与えてしまうというデーターがあります。
例えば全国どこのデパートに行っても高級ブランド品が買える場合、そのブランドイメージが低下する傾向にあります。誰でも何処でも手に入るサービスは積極的な消費意欲を低下させると言うのです。
そして競争に負けた個人商店は廃業に追い込まれてしまいます。これら全ての個人商店主がフランチャイズ化して成功する訳ではないので、中小企業の個人商店主を営んできた人には大きな打撃となります。そして人件費の安い外国人労働者を非正規で大量雇用するケースも多く日本人の雇用が減ることとなり、これもまた大きな問題となります。 |